赤ちゃんガイド

赤ちゃんについてのお悩みを解説する情報を発信しています!

【新生児~離乳食期】赤ちゃんの便秘の原因と解消方法

f:id:rererflow:20160201141157j:plain

ママは赤ちゃんが元気ですくすくと育っていくのが何よりの安心になります。

赤ちゃんの健康状態を知るにはさまざまな方法がありますが、おしっこやうんちの状態にはたくさんの情報が詰まっています。

赤ちゃんは消化機能が未発達なため、下痢や便秘を起こしやすいです。
新生児期や離乳食初期など、月齢によって原因も様々ですが、意外と多い排泄のお悩みが便秘の症状です。
うんちが数日出ないと、まだ話せない小さな赤ちゃんが便秘で苦しい思いをしているんじゃないか…と不安になりますよね。
赤ちゃんの成長に伴って授乳回数や離乳食に変化もあり、排便リズムも個人差があるのであまり神経質になる必要はありません。
大切なことは、普段から排便リズムやうんちの状態を把握しておくこと。
あれ?いつもと回数やうんちの状態が違うな、と感じたら自己判断せずに受診するようにしましょう。
今回は(新生児期・離乳食初期・離乳食後期)それぞれの時期によって考えられる便秘の原因、そして自宅でできる便秘対策をみていきます。

便秘でも自宅でケアすれば自然と改善されることが多いようですが、以下のような症状がある場合や普段と違う様子に気づいたら、早めに医師の診察を受けてみましょう。

  • 3~5日くらいうんちが出ない
  • うんちをする時に苦しそう・痛がって泣く
  • うんちがコロコロと固い
  • お腹がパンパンに張っていて押しても固い
  • うんちに血が混じる・肛門が切れて出血した
  • 理由なく機嫌がずっと悪い
  • 食欲がない・水分を取らない

【新生児期】便秘の原因

赤ちゃんは、産まれてから「胎便」と呼ばれるうんちをします。
まだ何も口にしていないのに…と思いますが、お母さんのお腹の中で摂った栄養の残りカスであり、普通のうんちとは違い黒くて緑がかった色をしています。
それから母乳やミルクを飲むうちに、黒っぽい色から黄色っぽい色に変化していきます。

新生児の1日の便の回数には個人差がありますが、4~5回便を出す赤ちゃんもいれば、1日置きに便を出す赤ちゃんもいます。
毎日便が出ないからといって、便秘とは判断できません。
一般的に、母乳は消化が早いため便の回数が多く、ミルクは消化に時間がかかるため便秘がちになると言われていますが、これも必ずしもそうとは限りません。
新生児期の便秘の原因として考えられるのは、水分不足・筋力不足・体質などがあります。

水分不足

 新生児の水分補給は母乳またはミルクのみでOKとされていますが、ミルクは決まった量を与えて飲んだ量も把握できる一方、母乳はどのくらい飲んでいるのか把握することは難しいです。
体重の増加を確認し、母乳不足が疑われるようであれば哺乳瓶などに搾乳して与えてみたり、必要であれば医師の診察を受けてミルクで補うことも必要になります。

筋力不足

 新生児でねんねの頃は、体を動かす範囲も狭く筋力がまだつかないのでリキむ腹筋がまだ足りず、上手に排泄できないことが挙げられます。

体質

 先に述べたように、便の回数には個人差があり、毎日4~5回うんちをする赤ちゃんもいれば、2~3日に1回というペースの赤ちゃんもいます。
元気でご機嫌もよく、母乳やミルクをしっかり飲んでうんちもスムーズに出るようならあまり心配いりません。

【離乳食初期】便秘の原因

まだ消化機能が未熟な赤ちゃんが、母乳やミルクだけだった生活から離乳食スタートするこの時期は便秘がちになるケースが多いです。
便秘がちになったからと言って、離乳食開始を遅らせたり中断する必要はありません。
母乳やミルクといった液体から、だんだんと固形のものを食べることに慣れる大事な時期なので赤ちゃんのペースに合わせて食べるものを調整してあげてください。

水分不足

 離乳食開始と同時に母乳やミルクの飲みが減り、結果として水分不足になっている場合があります。
食事の際には白湯や麦茶などこまめに水分補給をしながらすすめてみましょう。

消化機能の発達

 離乳食開始の頃は消化の良いものだけを与えているので、体に栄養として取り込めており、結果としてうんちになる分が少なく排便されないこともあります。
新生児はすぐうんちとして排泄されていたのが、腸の機能が発達しうんちを溜めておくことができるようになる頃でもあり、排便の間隔があくのです。

生活リズムの変化

 新生児の頃と比べると起きている時間が長くなってきます。
朝起きて日中は体を動かし、夜は寝るというリズムが徐々についてくると排便リズムも一緒に整ってくることがあります。
排便リズムの時に外出したり人と会う(来客がある)などで排便のタイミングがずれてうんちが固くなっていくというケースもあるので、便秘が心配な時期は排便リズムにも注意してあげましょう。

【離乳食後期】便秘の原因

離乳食後期になると、食べられる食材の種類もぐっと増えてきます。
慣れない食材や消化に時間がかかるものなどを摂るようになると便秘しやすくなりますのでうんちの状態をみて必要であれば食材の大きさや調理方法を変えるなど工夫してみましょう。

水分不足

 どの時期にも言えることですが、水分量が減ると便秘になりやすいため、母乳やミルクの回数が減って水分不足になるのを避けるためこまめに水分補給をしてあげてください。

食事内容

 離乳食後期の便秘は食事が大きく関係している場合があります。
まず量ですが、食べる量が少なければうんちの量も少なくなります。
食事の際に遊びたがったり飽きて食べなくなったりすることもあるので、全体的に食事量が減っている場合もあります。
また、食物繊維の不足も便秘の原因になるため、食物繊維を多く含む野菜(さつまいも・かぼちゃなど)や乳酸菌を含むヨーグルト等を取り入れてみましょう。

自宅でできる便秘解消方法

では、便秘症状を改善するにはどうしたらよいでしょうか。
何日出ないと便秘かは定義が難しく自己判断はできなので、心配な場合まずは医師の診察を受けることが大切です。
症状や医師の判断によりますが、症状が軽い場合はお腹のマッサージや綿棒で肛門を刺激して様子を見たり、赤ちゃん用の浣腸をするなどですが、症状が重い場合は便通をよくするお薬を処方されることがあります。
医師の診察を受けた上で、自宅で便秘症状の改善をする方法として以下のようなものがあります。

お腹マッサージ

便秘解消で有名なものは「の」の字マッサージです。
やり方は、赤ちゃんのお腹に「の」の字を描くように、おへそを中心に時計回りでマッサージをします。
指先を使わずに3本から4本の指先と手のひら全体でやさしくなでるように、お腹にまあるく円を描くようにゆっくり優しく行いましょう。

体操

腸の蠕動運動を助けるために体を動かしてあげる方法です。
赤ちゃんを仰向けに寝かせて、両太ももを優しく持ち左右にゆっくり倒してあげる(腰のツイスト運動)や、同じく仰向けの状態で足を持ち、伸ばしたり曲げたりをゆっくり行い腸を刺激してあげる(自転車こぎ運動)が効果的です。

綿棒浣腸

大人用の綿棒の先を少しほぐし、ベビーオイルやオリーブオイルなどをつけて赤ちゃんの肛門に入れます。(入れる際は綿が付いている部分までを目安に)
両足を持ち上げる際に少し膝を曲げてリラックスした姿勢にしてあげると入りやすくなります。
ゆっくりと円を描くように2~3周、肛門の内周を刺激してあげると勢いよくうんちが出る場合もあるのでおむつを敷いて準備しておきましょう。
綿棒浣腸はクセになると自力でうんちができなくなる、という意見もありますが、排便習慣をつける期間のみのことなのであまり神経質にならなくても良いでしょう。

リキむ姿勢づくり

まだ筋力が弱いので、踏ん張る姿勢のお手伝いをしてあげます。
まずママやパパは体育座り(三角座り)をし、赤ちゃんを向かい合わせに抱きます。
ママパパの太ももを背もたれにするように赤ちゃんを座らせ、赤ちゃんの足はMの字になるようにし、ママパパのお腹に足の裏を当てます。
この体勢がきつい場合や赤ちゃんが安定しない場合は、普通にソファに座ってクッションなどで背もたれをつくってあげると良いでしょう。
毎朝、授乳後にやるなど時間を大体決めて行うと赤ちゃんは排便リズムを覚えたり、ママパパの顔を見てこのポーズをすると排便をするといったイメージをつけてくれます。

上記のような自宅でできる対策をする上で大切なことがあります。
それは、「笑顔で楽しい雰囲気をつくってあげる」ことです。
便秘で心配になるのは当然なのですが、ママやパパが不安そうな顔や険しい表情でいると赤ちゃんにも伝わってしまいます。
お腹のマッサージや体操も、歌をうたいながらニコニコやってみると赤ちゃんも楽しくなります。
何をするにも黙ってやるのではなく、話しかけながら笑顔でやることで「うんちをするのは怖いことではない」と教えてあげることが大事だと思います。

まとめ

いかがでしたか?
こう言う筆者も子供の便秘に悩んだ時期があり、3~5日出ないと病院へ行きお医者様に何度か浣腸していただきました。
自宅ケアで自作の歌を歌いながら体操したり、毎朝リキむ姿勢をつくって赤ちゃんと会話したりする時間も楽しみました。
おむつ替えの際にうんちが出ていると「バンザーイ!」と喜んで、うんちをした赤ちゃんに拍手をしてたっぷり褒めてあげました。
9ヶ月の今ではほぼ毎日うんちをして元気いっぱいです。
ほとんどの赤ちゃんが経験するという「便秘」。日頃の様子に気をつけながら排便リズムを整えていけると良いですね。